慢性閉塞性肺疾患COPD
気管支喘息とCOPDとは違う


COPDと気管支喘息は時に混同されて扱われてきました。数年前の日本呼吸器学会のガイドラインでも肺気腫、慢性気管支炎と気管支喘息との総称として扱われてきていたのです。

気管支喘息は治療によって改善する可逆的疾患であるのに対し、COPDは「完全には可逆的でない気流制限を特徴とする疾患である。」と定義づけられるようになりました。難しい話ですが、ようは「呼吸困難が簡単に改善せず、徐々に息切れが進行する怖い呼吸器の病気ですよ」と言うことです。

皆さんはなぜ肺のある動物に肋骨があると思いますか。この質問をするとほとんどの患者さんは「肺を守るため」と答えます。そう答えが返ってくると「ではお腹の臓器は守らないのですか?」と質問する。スペアリブは食べても、肋間筋がなぜあるかは分からないのです。

つまり肋骨と横隔膜で胸腔(きょうくう)という胸の箱を形成しており、その中に肺がぶらんと隙間無く広がっているのです。そして、横隔膜が下へ移動し、肋間筋が広がることでその箱の体積が増えるのです。つまり肺の体積も増えるのです。体積が増えると圧力が減りますので、大気圧より胸腔の圧力は低くなり空気が自然と肺に入り込むのです。その逆で、横隔膜が上がって肋間筋が狭くなると胸腔の体積が小さくなるので、胸腔の圧力が増し肺から外へ空気が出るのです。人間の呼吸はこのような動きで息をしており、肺が決して動いているのではなく、周りの筋肉は肺を動かしているのです。

COPDでは吸った空気がなかなかはき出せずに徐々に肺が膨張してくる病気です。したがって肺、つまり胸が大きくなり、肋間が広がり横隔膜を下へ押し下げてきます。そして呼吸困難が進むと胸や四肢の筋肉は痩せる一方、首の筋肉が発達してきます。

ここで気管支喘息との違いを整理しましょう。
症状としての違い
 
気管支喘息
CODP
発症年齢・病歴の特徴 すべての年齢、一部喘息の家族歴、
アトピー歴
中年以降、長い喫煙
呼吸症状の特徴 夜間朝方の呼吸困難、
日々変化する呼吸困難
慢性の咳、労作時呼吸困難、
緩徐な進行
身体所見 発作事の喘鳴 樽状胸郭、口すぼめ呼吸、
肺肝境界低位、呼吸時間の延長

画像的な違い
 
気管支喘息
CODP
気流制限の可逆性 B刺激吸入剤、ステロイド吸入剤、
内服で顕著な改善
気管支拡張剤で非可逆的あるいはごく軽度改善
胸部X線 発作的に過膨張肺 過膨張、透過性亢進、
ブラ、横隔膜平低化、滴状心
胸部CT 一部、気官壁の支肥厚 ブラ多発、低呼吸領域、
気官壁支肥厚

少し専門的で申し訳ありません。本当の鑑別診断は肺機能検査、スパイロメトリーで行います。

スパイロメトリーで1秒率(一生懸命吹いた肺活量のうち最初の1秒間で吹けた量の割合)が70%未満であれば、それで確定です。 ただし、COPDもその程度により治療内容は異なります。全体としての治療の構築はピラミッド図で示すとおりです。多くの医療スタッフが係わることが分かるでしょう。だからこの病気は医療費がかかるのです。
治療の開始条件は、 禁煙です。これが出来ないと治療に移れ
ません。禁煙指導を行います。


吸入指導、腹式呼吸や口すぼめ呼吸などを指導します。



インフルエンザの予防接種、できれば肺炎球菌ワクチンも接種します。
筋肉の萎縮する疾患ですので、呼吸筋を鍛える運動療法は重要です。
しかし、どうしても呼吸が苦しくなって、酸素が必要になると在宅酸素療法を導入しなくてはなりません。


とにかくCOPDの治療は大変なのです!
財務省のお役人、知っていますか?タバコのもたらす被害を!
厚生労働省の役人、財務省の圧力に負けたらあきません!
これ以上COPD患者を増やさない!たばこを止めましょう!!!


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