
しかし最近、医療費負担の高騰で患者様も医療費に対して神経を使うようになってきたため、よく「ジェネリックはありますか?」と質問されることが多くなってきました。確かに、国としても薬価差をできるだけなくすように薬剤費を下げてきたために、新薬の中には処方することで医療側が逆ざやで赤字になる(医療側は薬問屋に消費税を払うが患者様からはいただけないし、ストックしても使用期間内に処方しないと薬のバーゲンはできないので捨ててしまうことになる)ことも決して少なくないのです。かつては1000錠注文すれば9000錠おまけが付いてきたと言うような時代があったらしいのですが、今ではそんな状態はあり得ない。ほとんど差はないと言って良い。国としてはできるだけジェネリックを使用するようにあれやこの手で対策を打ってきましたが、新薬製薬会社にとっても次々新しい薬品を製造していかなければやっていけない。そのような状況で最近ではお互いの体力を高めるために合併が盛んです。
医療側に話を戻すと、国の政策により院内で処方する医療機関は減ってきています。いわゆる調剤薬局が増えているのです。最も遅れていた関西でも調剤薬局がここ数年で急増しています。院内処方の医療機関ではジェネリックを処方するところが増えているらしいのですが、そのジェネリックでも利ざやは少なくなっています。ただおかしいことに国の推進策か、ジェネリックを処方すれば薬代が高くなることもあるのです。ある患者様が受診され、いきなり「風邪薬はジェネリックでお願いします。」と言われました。「どちらでも良いのですが、抗生物質は不要ですし、風邪薬は7円程度で3割負担なら2円ほどです。国の推進策でジェネリックを処方すると20円つまり7円程度別途支払うことが生じますが・・・。」と説明すると「ええーっ、そうなのですか。新薬で結構です。」と言われました。こういった現象はよく起こります。だから多くの医療機関でジェネリックが増えるかと考えられるでしょうが、案外思っているほど増えていないらしいのです。国はそのことにいらだっているようですが・・・・。
私個人としての見解は、別に患者様の医療費負担が少なくなって、当院に収入が多いのならジェネリックでいけるものならそれにこしたことがない。調剤薬局の薬剤師とよく相談するのですが、同じと言いながら少し微妙に違うらしいのです。かつては薬剤の中身が不均一であったり、排便中にカプセルが溶けずにそのまま出てきたりすることはよく聞いた話である。したがって、大学病院などのしっかりした薬事委員会があるところで採用されたジェネリックで、薬価の差が大きく、患者様に利益をもたらすジェネリックなら当院でも採用することにしました。そのような主たる病院でもジェネリックはなかなか進んでいないとのことで、まだ当院でも10数種類程度しか採用しておりません。 どうしてかと個人的に考えてみると、
1.結局中身は同じでも新薬製薬会社には製造過程でのノウハウが生かせられている。
錠剤のコーティングや吸入剤の仕組みや粒子の大きさなど不明な点が多い。
2.新薬製造会社には開発から特許が切れるまでの間に膨大な治験結果ならびに医療情報があること。
3.ジェネリック会社ではMR(医療情報担当者)が少ないので正確な医療情報が伝わらない。
自社の薬での膨大な治験などは費用の面からほとんどできていない。
4.ジェネリック会社でもいろいろあり、下位のランク会社の製品では判別するために錠剤に刻印された薬
品番号すら見られないのもある。FAXで薬を売りつけるバッタ屋的な会社もある。
錠剤のコーティングや吸入剤の仕組みや粒子の大きさなど不明な点が多い。
2.新薬製造会社には開発から特許が切れるまでの間に膨大な治験結果ならびに医療情報があること。
3.ジェネリック会社ではMR(医療情報担当者)が少ないので正確な医療情報が伝わらない。
自社の薬での膨大な治験などは費用の面からほとんどできていない。
4.ジェネリック会社でもいろいろあり、下位のランク会社の製品では判別するために錠剤に刻印された薬
品番号すら見られないのもある。FAXで薬を売りつけるバッタ屋的な会社もある。
といったことが、主たる病院で採用が進まない点なのでしょう。
つまり、饅頭を想像してください。有名な老舗和菓子屋の饅頭と振興の和菓子屋の饅頭があります。中に入っている粒餡は老舗が作ったものと同じです。老舗は粒餡に関しては中身を公表しております。
しかし、その大半である包んでいる皮の生地は何でも良いのです。その饅頭に粒餡がどれほど使用しているか、その皮の生地の内容は独自のもので、どんなものかはお客には分からないのです。ただ中身の粒餡と消化する量が同じだと言うことで有名な和菓子屋の饅頭と同じ饅頭ですよと売られるわけです。これがジェネリックなのです。
厚生労働省が苦肉の策として薬品名(化学名)で処方箋を記載することも進めていますが、商品名での違いをはっきりさせないと医療機関側は安心して使用できません。ましてや私が「どんなジェネリックでも何でも良いですよ。」と処方箋に記載すればどこの薬局で、どのランクのジェネリックを出されているか、私には全く分からないまま患者様に薬をお出ししているのです。もし薬品の不具合や副作用などで問題が生じたら医療機関側が責任を取るようになってしまう。それ以上困るのは患者様なのです。






