検査と聞けば多くの患者さんは苦痛が伴なう検査を想像しがちですが、楽な検査でも非常に重要な情報を与えてくれる検査があるのです。そのひとつに痰の検査があります。
よく痰が出る患者さんがおられますが、痰の中には重要な情報がいっぱい入っているのです。その代表が癌細胞の検出です。レントゲンに映らない肺の入り口付近にできた気管支癌(肺癌の中に含まれます)では癌細胞が検出される可能性が高いのです。とくに3日間連続して痰の検査を行なえばその検出率は非常に高くなります。肺癌には代表的な4種類のタイプの癌(扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌、大細胞癌)がありますが、そのひとつに扁平上皮癌という、ヘビースモーカーに多い癌があります。この癌は日本人では腺癌(胃癌、乳癌や大腸癌はこのタイプ)に続いて多いのですが、欧米人では最も多く60%以上がこのタイプです。扁平上皮癌は肺の中枢にできやすく、痰の検査で見つかるケースはこのタイプの癌が多いのです。このタイプの癌は比較的おとなしく、手術で治癒することが多いので、早期発見が重要なのです。
欧米人に多いです。
女性に多いです。
痰の中に癌細胞が見つからなくてそれで終わりとしてしまうにはまだ早いのです。細胞の種類で、好中球というような白血球が多くあれば慢性の気管支の炎症、好酸球という赤く染まった白血球が多く見られたらアレルギー性の気管支炎が想像されます。ミミズのようならせん状の物質が見られたら喘息が想像されます。
最近話題のアスベスト石綿に従事した人から鉄アレーのような物質が見つかれば石綿肺と診断されるのです。この患者さんでは胸膜の癌である、中皮腫を起こしやすいので精査が必要です。 さらには2重の円形の菌が見つかれば肺クリプトコッカス症という カビの病気です。同じく細長い樹枝状の菌体であればアスペルギールス症が発見されます。 喀痰の中に大きな細胞で核を多数持ったランゲルハンス巨細胞が見つかれば肺結核の可能性が高いです。 喀痰の中に植物性残渣が混じっていれば誤嚥をしていることが多く、将来誤嚥性肺炎を起こす可能性が高いです。嚥下訓練が必要になります。
私は細胞を判定する仕事もしていますが、患者さんを見なくてもその患者さんの状態がなんとなく見えてくるというのは決して大げさではないのです。ヘビースモーカーの痰は炭粉を取り込んだ組織球が非常にたくさん見られ、その穂との喫煙本数や年数まで予測できるのです。痛い採血よりいろんな情報が詰まっている痰の検査を馬鹿にしないで下さい。
(最後に痰が出ないといってつばを出してもすぐばれますから。)
最近話題のアスベスト石綿に従事した人から鉄アレーのような物質が見つかれば石綿肺と診断されるのです。この患者さんでは胸膜の癌である、中皮腫を起こしやすいので精査が必要です。 さらには2重の円形の菌が見つかれば肺クリプトコッカス症という カビの病気です。同じく細長い樹枝状の菌体であればアスペルギールス症が発見されます。 喀痰の中に大きな細胞で核を多数持ったランゲルハンス巨細胞が見つかれば肺結核の可能性が高いです。 喀痰の中に植物性残渣が混じっていれば誤嚥をしていることが多く、将来誤嚥性肺炎を起こす可能性が高いです。嚥下訓練が必要になります。
私は細胞を判定する仕事もしていますが、患者さんを見なくてもその患者さんの状態がなんとなく見えてくるというのは決して大げさではないのです。ヘビースモーカーの痰は炭粉を取り込んだ組織球が非常にたくさん見られ、その穂との喫煙本数や年数まで予測できるのです。痛い採血よりいろんな情報が詰まっている痰の検査を馬鹿にしないで下さい。
(最後に痰が出ないといってつばを出してもすぐばれますから。)






