在宅酸素療法
肺気腫や肺手術後などによって呼吸困難を生じた患者さんが入院せずに自宅で酸素を吸いながら生活できる医療保険制度です。この制度ができて患者さんは一生涯病院での入院生活を強いられずに自宅に帰れることができるようになったのです。たとえば癌の末期の方も在宅でのターミナルケアを受けることができるのです。私の医院には常時月10人前後の在宅酸素療法の患者さんがおられます。酸素といっても常に吸う必要はなく、動いた後とか就寝中とかに動脈の酸素が不足するので適宜酸素を吸うことも可能です。実際に常時酸素を吸われている患者さんは半数に過ぎず、医師の指示に従って吸入をされているのです。
酸素療法を開始するに当たっては誰でも彼でも酸素療法の適応を受けることはできません。その前に採血した動脈血中の酸素量 を測るか、指にはさんで動脈の酸素飽和度を測ることで酸素量を計算するかしなくてはなりません。その量 で基準となる酸素量より低ければ在宅酸素療法の適応になるのです。そして、酸素を吸うことで酸素量 を決定させるのです。当院では開院当初からその量を決定する必要から、動脈血ガス分析装置、パルスオキシメーター(指ではさんで酸素飽和度を測る器械)、酸素ボンベを設置してあります。この度、動いた時にも酸素飽和度を測る必要があるため12時間記録のできるパルスオキシメーターを導入しました。その結果 、診察室での安静時の酸素量は良いのですが、歩行時や階段昇降時に酸素が急激に陥る患者さんがおられることが判り、労作時の呼吸困難を訴える患者さんの呼吸機能状態が明らかとなりました。呼吸困難を訴えてもまったく酸素不足とは限らないことが多いのです。
酸素は吸えば良いというものではない!吸いすぎたら死ぬこともある!
呼吸不全(呼吸困難の状態)には2種類があって、どちらも動脈の酸素が低下していることですが、I型は動脈酸素中の二酸化炭素が正常なのに、II型では二酸化炭素が多い状態なのです。難しい話ですが、呼吸を調節しているのは動脈血中の酸素ではなく、二酸化炭素なのです。急性期の患者さんは前者が多いのですが、後者では慢性の呼吸不全が多く、このタイプの患者さんに酸素を行き過ぎると呼吸が楽になって、呼吸をサボってしまい、二酸化炭素が増量 してくるのです。非常に増加すると意識がなくなり、終いには呼吸停止に陥ってしまいます。だから在宅酸素療法を始める前には動脈採血をして正確に動脈血中の二酸化炭素量 も測定しておく必要があるのです。パルスオキシメーターでは二酸化炭素量を測定できないのです!
酸素を吸い始めたらおしまいなんて誰が言った!
酸素を吸うことで今まで行けなかった街中や行楽地にも行けます。最近では酸素業者が提携をして旅行に行かれて携帯用の酸素ボンベが空になっても地元の酸素業者が補充に来てくれます。それも苦しいときに使えばよいのです。携帯用の酸素は流れっぱなしではなく、吸ったときだけ出るような装置がついています。私のある患者さんはこの装置を車に積み込んであちこち仕事に出かけられています。また呼吸状態が薬物治療やリハビリテーションで改善すれば在宅酸素療法を中止しています。何も苦しいのを我慢する必要はないのです!
さあ!酸素を吸って街に出ましょう!温泉にでも行きましょう!
呼吸不全(呼吸困難の状態)には2種類があって、どちらも動脈の酸素が低下していることですが、I型は動脈酸素中の二酸化炭素が正常なのに、II型では二酸化炭素が多い状態なのです。難しい話ですが、呼吸を調節しているのは動脈血中の酸素ではなく、二酸化炭素なのです。急性期の患者さんは前者が多いのですが、後者では慢性の呼吸不全が多く、このタイプの患者さんに酸素を行き過ぎると呼吸が楽になって、呼吸をサボってしまい、二酸化炭素が増量 してくるのです。非常に増加すると意識がなくなり、終いには呼吸停止に陥ってしまいます。だから在宅酸素療法を始める前には動脈採血をして正確に動脈血中の二酸化炭素量 も測定しておく必要があるのです。パルスオキシメーターでは二酸化炭素量を測定できないのです!
酸素を吸うことで今まで行けなかった街中や行楽地にも行けます。最近では酸素業者が提携をして旅行に行かれて携帯用の酸素ボンベが空になっても地元の酸素業者が補充に来てくれます。それも苦しいときに使えばよいのです。携帯用の酸素は流れっぱなしではなく、吸ったときだけ出るような装置がついています。私のある患者さんはこの装置を車に積み込んであちこち仕事に出かけられています。また呼吸状態が薬物治療やリハビリテーションで改善すれば在宅酸素療法を中止しています。何も苦しいのを我慢する必要はないのです!
さあ!酸素を吸って街に出ましょう!温泉にでも行きましょう!






