喘息とはどんな病気でしょう?
ぜんそくとはどんな病気でしょう?下の図(監修国立国際医療センター 工藤宏一郎先生、株シェリングプラウの患者説明図より)をご覧下さい。

だからぜんそくはほんの少しの空気の温度差や刺激などによりすぐ発作を起こしてしますのです。その内側は上の図で見られるように茶色のれんがのような上皮細胞というものが体内にばい菌が入ってこないように壁を作っているのですが、一部がはがれて白血球(自分を守ってくれる兵隊みたいなもの)がその壊れたところへ防御しようと寄ってくるのです。しかし、その白血球の出す物質などにより敏感になったり、神経がむき出しになったりしているからです。この病態は通常のかぜ(急性上気道炎)やタバコの吸いすぎによる慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは違うのです。確かに日常の診療で鑑別が難しいこともよくあります。
もちろん治療法も異なります。ぜんそくはこのような状態が気管支に起こっているわけですから、ねばっこい気道分泌物(たん)や気管支を取り巻いている筋肉がけいれんを起こして空気の通る道が狭くなっています。だからぜんそくで悩んでおられる患者さんは発作を起こしたら、気管支を広げる吸入剤や点滴で楽になることをよく知っておられます。しかし、気管支拡張剤は頻回に用いると心臓への負担がかかってくるために危険です。新聞などの報道で気管支拡張剤の過剰な吸入で死亡されたのもこういうことが原因です。ぜんそくをコントロールするためには上の図の病態から理解すれば容易です。慢性炎症を押さえることです。
抗炎症作用のあるステロイド剤の吸入剤が第一選択剤なのです。
ぜんそくはなめたらこわい病気です。とくに若い患者さんは点滴で直ったと過信していることが多く、大発作はいつ起こるかわかりません。先程述べた症状が悪化すると起坐呼吸、会話が困難になり、チアノーゼ(酸素不足で口唇が紫色になる)を来たし、最後には意識障害を生じて全足指に至ります。日本では喘息死の数が先進国の中では非常に多く、毎年4000人弱の患者さんが亡くなっております。今まで死亡した方や窒息による脳虚血で後遺症が残った患者さんを呼吸器専門医は必ず経験しています。さあ、専門医に相談して良好なコントロールを行ってください。






