医療情報

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肺がんとはどんな病気でしょう?

肺がん

肺がんとは、肺に発生した悪性腫瘍で肺そのものから発生したものを原発性肺がんといい、通常肺がんといえば原発性肺がんを指します。

その中でも腫瘍を構成する細胞にいろいろありますが、①日本人で最も多い腺がん、②欧米人に多く、日本でも続いて多い扁平上皮がん、これらを非小細胞がんとよびます。
③非常に進行が早くリンパ節や多臓器に転移しやすい小細胞がん、④鑑別が困難な腫瘍やまれな腫瘍があります。

一方、他の臓器(大腸、腎臓、胃など)から発生し、肺に転移したものを転移性肺がんと呼びます。

  • 非小細胞がん:①日本人で最も多い腺がん、②欧米人に多く、日本でも続いて多い扁平上皮がん
  • 小細胞がん:③非常に進行が早くリンパ節や多臓器に転移しやすい小細胞がん
  • 腫瘍:④鑑別が困難な腫瘍やまれな腫瘍
  • 転移性肺がん:他の臓器(大腸、腎臓、胃など)から発生し、肺に転移したもの

肺がんが発見される動機

  • 1. 危険因子(喫煙、COPD、粉塵吸入など)
  • 2. 検診や他病気治療中に胸部レントゲン写真もしくは胸部CTで肺腫瘍を疑わせる陰影
  • 3. 喀痰細胞診で悪性細胞の検出

肺がんの症状

  • 1. 他の呼吸器病がないのに咳や痰(ときには血痰)が時間帯や季節関係なしに出る。
  • 2. 体重減少(他のがんでもありますしCOPDでもあります)
  • 3. 胸壁にがんが広がれば胸痛
  • 4. 気管気管支に近い中枢部にできたがんではゼーゼーや呼吸困難が出現します。

他にも肺がんの発生場所や種類によってさまざまな症状がともないます。

肺がんの検査

  • 1. 胸部レントゲン写真や胸部CT
  • 2. 病期を判断するためにRET/CT、骨シンチ、頭部MRIや腹部エコー(CT)
  • 3. 病理診断検査:喀痰細胞診、気管支鏡検査、肺生検(CTガイド下、胸腔鏡下生検など)
  • 4. 腫瘍マーカー:腺がん(CEA、SLXなど)、扁平上皮がん(シフラ21、SCCなど)、小細胞がん(proGRP、NSEなど)。ただし、腫瘍マーカーはあくまでも治療前治療後の経過観察に使用するものです。腫瘍マーカーが上がらないがんもありますし、マーカーが高くてもがんでない場合もあります。

肺がんの治療

一般に外科手術の対象になる方は、

  • 1. 病期がI、II期とIII期の一部の非小細胞癌。(I期の小細胞癌の一部では手術を行う場合があります)
  • 2. その他は化学療法(抗がん剤や分子標的薬療法)や放射線治療を組み合わした治療が行われます。

病期分類、抗がん剤や分子標的薬などは日々進化しております。
これらをもう少し詳しく知りたい方は、下記ホームページをご覧ください。

日本呼吸器学会 国立がんセンター