医療情報

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呼吸リハビリテーションとは?

呼吸リハビリテーションとは?

肺の病気などで息切れが出現すると、体を動かす回数も減りがちになってきます。それによって運動能力が徐々に低下し、1日中自宅にこもりがちになってきます。その習慣が続くと息切れはさらに悪化し悪循環に陥ってしまいます。この悪循環を断ち切るためには、【安全かつ適切な範囲で体を動かす】ことが重要です!
―ご自身の体を理解し、上手に体を動かして頂く為のお手伝いをする医療―
それが「呼吸リハビリテーション」です。安全で適切な運動の実践を中心とした呼吸リハビリテーションは、近年、肺の病気に対する必須の治療手段としてすでにそのエビデンスは確認されています。吸入薬等の薬の治療だけでなく、「呼吸リハビリテーション」を合わせることでより相乗効果が認められています!

呼吸リハビリテーションの内容は?

 呼吸リハビリテーションでは、安全で適切な運動を行うことで、運動能力、日常生活での活動の量や頻度が向上することを最終目標としますが、いきなり運動だけ実施することはありません。まずは問診や身体能力測定による体の状態を確認し、「呼吸理学療法手技(コンディショニング)」と呼ばれる心身の準備調整を行ったうえで、徐々に運動を開始していきます。また運動と並行して行う、動いた際の息切れや体調管理に関するご相談・アドバイスも、呼吸リハビリテーションの大事な要素の一つです。

1)呼吸理学療法手技(コンディショニング)

円滑に運動を開始するために、手足や胸部周囲の関節の硬さや筋肉の緊張を和らげる運動、動く際に楽な呼吸法の練習、痰を効率よく出す練習を実施します。


2)運動療法

運動療法で行う運動は、大きく分けて持久力トレーニング筋力トレーニングの2種類があります。理学療法士が一人一人の能力に合わせた安全で適切な運動内容や強さを評価し運動処方を行います。


3)相談・支援・アドバイス

セルフマネジメントと呼ばれるご自身の体を理解し上手く付き合う方法を理学療法士が一緒に考え、生活上での息切れの軽減方法や、体調管理方法、自宅での運動方法など提案致します。

呼吸リハビリテーションの効果は?(一部抜粋)

  • 1. 息切れの軽減
  • 2. 運動耐容能(いわゆる体力)の向上
  • 3. 筋力の向上
  • 4. 入院回数や入院期間の減少
  • 5. 生活の質の向上
  • 6. 活動量の向上