医療情報

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セルフマネジメントとは?

セルフマネジメントとは?

セルフマネジメントとは、自分の病気を理解し自分で体調を管理することを指し、病気の悪化(急性増悪)予防に非常に有用な手段と言われています。呼吸リハビリテーションでは、カウンセリングや実際の運動場面で日常生活での息切れや呼吸法の管理、動いた時の体調変化の管理、動く量の管理、在宅酸素の管理方法などのマネジメント方法を一緒に相談し進めていきます。

休憩のタイミング

体を動かした際に何を目安にしてどのタイミングで休むべきか、それは人によって違います。息切れがあるが血中酸素飽和度は下がらない方もいれば、息切れはないのに血中の酸素飽和度は下がってしまう方もいるからです。呼吸リハビリテーションでは実際に運動中の体の反応を評価した上で休憩の管理方法を相談し指導致します。

日常生活動作の工夫

歩く以外で息切れの出やすい日常生活動作としては、入浴(シャワーも含みます)、排泄を中心としたトイレ、更衣動作(特に靴下や靴)に注意が必要です。息切れを減らすコツは、1)動作をこまめに区切る、2)区切り毎に休憩する、3)息を止めずに吐くことを意識する、この3点です。一見、面倒で時間もかかるように思われますが、長い目でみると体への負担は少ないのです。

体調の管理

風邪などをきっかけに息切れや咳などの症状が悪化し、いつも通りの薬物療法では改善せず治療内容の変更が必要な状態を急性増悪と呼びます。生活場面においては、安静時の症状変化だけではなく活動中の症状変化(息切れの増加や血中酸素飽和度低下の進行など)をご自身でとらえることも重要です。呼吸リハビリテーションを通じて運動時のご自身の症状管理を意識して頂き、急性増悪に至ることなく活動量を増やすことを目標に自宅での過ごし方の注意点や確認事項をアドバイス致します。

身体活動量の管理

毎日の身体活動量(歩数)を管理し増加させることは、呼吸リハビリテーション効果に大きな影響を与えます。肺のご病気がある場合、身体活動量の多さは寿命に大きく影響するともいわれています。当医院では、呼吸リハビリテーション以外の活動量の増加を促すために歩数量の管理を一緒に行います。但し、すぐに目標歩数を決めるのではなく、まずは決まった時間に毎日歩数を目で確認する―この習慣を身に着けることから始まります。この習慣が歩数量の維持・増加に重要です。目標を決めることも大切ですが、気負いすぎても歩数量の増加は持続しません。また1日単位で目標歩数を決めてしまうと、天候や用事によって目標達成できずモチベーションの低下に繋がってしまいます。「1週間で〇〇歩」と目標歩数を決めるときは週単位で定めることをお勧めします。